『諸行無常』を実感し、冷静に受け止めていかなければならないと思った…
接骨院を開業した当初から、ずっと2人で連れ立って通ってきてくれていた仲良しの女性の患者さん。ひとりが年明けから風邪を拗らせ入院、全身が不調になり結局昨日亡くなってしまった。
別の男性の患者さんは尋常じゃない息切れなのと左肩のしつこい痛みや脚の浮腫から心臓かもしれないから1度検査を…とアドバイスして旦那と気にしていたら、検査の結果ガンが胸(多分肺)に見つかったと今日軽い調子で話してくれた。
また、大阪から名古屋に引っ越してきてすぐに股関節が痛くなったと来院したオシャレな女性の患者さんもひどい浮腫だった。1度検査入院するからまた来るねと言っていたのに、そのまま亡くなってた事を同じマンションの患者さんに聞いた。
みんな70代80代のご高齢の方達だ。
そしてもう80歳過ぎたから何があってもおかしくないと思ってはいたけど、ずっと何事もなく過ぎていた母の入院。
最近続けて起きた事。
『人の命や健康は永遠じゃない』と言う事。
職種的に年上の患者さんが多いから、こういう別れはあって当然と分かってはいるつもりでもやはり辛い。
2人で仲良く通ってくれてたのにお友達が亡くなった事を涙を流しながら教えて下さった患者さんを見るのは辛かった。寂しくて悲しかった。
でも…悲しいけど〝仕事中だったので〟必死に我慢した。涙は流さないようにこらえた。
少し話が逸れるが、日曜日の夜に放送していた『林先生の初耳学』の中の〝パリコレ学〟。こういうプロフェッショナルな企画は大好きだ。
その中で冨永愛さんが
「撮影中は1度も泣いた事がない。泣くとメイクも崩れるし、気持ちも動揺して撮影に臨めなくなる。それによって作業が中断するからみんなを待たせる事にもなる」
と話していた。私はそれを聞いて「仕事中に泣くってなんてカッコ悪い事なんだろう」と今更ながら思ったのである。
仕事が上手く行かなかった時や悲しい事があった時、腹が立った時…色々あるけど、思い返せば涙を流してしまうと確かに気持ちって動揺して冷静でいられなくなる。
涙脆いのなんてとめられるわけないじゃん。って思ってたけど、それはどこかで甘えの気持ちがあるんだろう。
泣きたければ仕事が終わってから泣けばいい。
だから我慢した。
寂しいしショックだったけど我慢した。
以前の私だったらすぐにボロボロ泣いて酷い顔になっていただろう。
来てくれる患者さんに元気になってもらう仕事なのだ。
だから〝私は泣いて悲しい気持ちをみんなに見せています〟
と、アピールするのは恥ずかしいからやめようと思った(そんなつもりはなかったけど今はそう思う)。
いつも賑やかに来院して治療が終わった後もしばらく待合室で話していた2人。
ダメだ…思い出したら急に泣けてきた。
〇〇さん…どうか安らかに。
もう辛くないよね。